はやぶさの映画3部作を観て考えた3つのこと

もう2年も経つんですね。

探査機はやぶさが地球に帰還したのが2010年6月。

昨年から今年にかけて、はやぶさを扱った映画が3つも上映されました。

3つも作られるなんて、異常だなと思いましたが、どうせなら3つ全部観てやろうってことで、観てきました。

 

ちなみに、観た作品は鑑賞順に以下のとおり。

 

 ①『はやぶさ/HAYABUSA』2011年10月公開。監督・堤幸彦

 

 ②『はやぶさ 遥かなる帰還』2012年2月公開。監督・瀧本智行

 

 ③『おかえり、はやぶさ』2012年3月公開。監督・本木克英

 

まだご覧になっていない方のために言うと、3つとも結論は同じです(笑)。

当たり前か。

 

小惑星イトカワへ向けて打ち上げられた探査機はやぶさが、イトカワの表面の砂を持ち帰ってくるという計画、その成功談、苦労話、etc

 

話の大筋は全て同じですが、観ていて楽しかったのは2番目の『はやぶさ 遥かなる帰還』でしょうかね。

 

実話に比べたら脚色が入っているんでしょうけど、ドラマとして楽しませてくれるつくりになっていたと思います。

 

 

さて、話の大筋が同じ映画を3つも観て、考えたことを以下では述べさせていただきます。

 

その1:はやぶさプロジェクトチームって、ブラック企業だったのでは?

 

「どんな困難にも負けることなく・・・」とか、「不屈の日本人」とか、

まぁ言われ方はいろいろですが、不可能と思えることを「何とかして」成功させた。美しいじゃないですか。素晴らしいじゃないですか。

ただ、3つ目の『おかえり、はやぶさ』を観てて、

 「できません」「そこを何とかしろよ」

みたいなセリフのやり取りがあって、「あれ?これってブラック企業そのものじゃね?」という疑問が頭の中をよぎったわけです。

とは言え、プロジェクトチームの中に過酷な労働が故に心身に異常を来たしたような方は登場しませんから、

「このチームはブラックだ」と断定できませんけど、「不可能と思われていたことを成功させる」という美しい(日本人の大好きな)お話と、

いわゆる「ブラック企業」って、実は紙一重の関係にあるんじゃないか、というようなことを考えながら観てました。

反論は認める。

 

 

 

その2:史実から離れてもいいんじゃね?

 

2003年に打ち上げ。1年後に地球スイングバイ。2005年イトカワ到着。その後、さまざまなトラブルに見舞われつつも2010年6月、地球帰還。

 

以上、史実ですね。

 

物語として描くのであれば、この史実を忠実に描く映画はすぐに出てくるんだから、史実から離れた創作に挑戦しても良かったのではないか。

3つもはやぶさの映画を作るのであれば、1つくらい全然違うお話を作れたのではないか。

例えば、地球に向かうはやぶさが宇宙人に捕らえられて、はやぶさ奪還をする地球人vs宇宙人の戦争が今始まる!みたいな。。。

まぁ、ここまで挑戦的な作品とは言わずとも、ちょっと史実に忠実すぎやしないか、と思ったわけです。

 

史実に忠実といえば、3作品とも川口教授(プロジェクトマネージャー)が休憩室のポットに水を足しておくというエピソードは共通して入れてましたね。

 

 

 

 

その3:ミュージカル化してほしい

 

たぶん、ミュージカルになんか絶対してもらえないだろうから、あえてこの要望を記しておく(笑)。

しかも、宝塚歌劇で。

やれるもんならやってみてほしい。

宝塚歌劇も、100周年を前に『相棒』とか『逆転裁判』とか、かなり挑戦的な演目が増えてきているから、

はやぶさも題材にできるんじゃないか。

んなわけないか。

 

 

 

以上、はやぶさの映画を観て考えたことでした。